カリブ海に浮かぶ島。
2月某日、6日間のヨーガ療法の講座がキューバの首都ハバナ市内のある病院のホールで行われました。参加者は70名もいて、半数が医療従事者、半数がヨガの先生たちでした。
現在のキューバはアメリカと国的には不仲なわけですが、人の行き来はあるようで、アメリカでヨガを勉強したり、或いはアメリカからヨガの先生がキューバに来たりして、それなりにヨガは普及していました。
キューバは、独自の医療体系があり、統合医療的な発展をしてきました。西洋医学だけに頼らず、代替医療が発達しています。
日本では、統合医療の中にヨーガ療法が入っていますが、それは、疾患を持っている人にもできるやり方だからです。
キューバに入ってきているヨガは、アメリカ式で、ダイナミックに動き、体をしっかり使うヨガです。元気な人には良いのですが、肉体的に痛みを持つ疾患や、運動ができない方、ご高齢の方、身体的に障害をお持ちの方などには、適当ではありません。
故に、キューバの医療体系の中には、入っていないのでした。
前回のキューバ視察で、ヨーガ療法をお伝えしたところ、大変興味を持ってくれました。彼らにとって、ヨガが、疾患を持っている人も、身体の動きに不自由さがある人にもできるヨガがあるというのは、とてもうれしい情報だったようです。
その熱意が感じられるのは、あれから半年もたたないうちに、またキューバに戻ってこられたこと。こんなにすぐに来られるとは思っていませんでした。
このヨーガ療法講座を開催するのは、初めてのことなので、日本の方もキューバの方も、とても多くの人が間に入り、講座のために様々な準備をしてくださいました。とても大変だったと思います。
会場について、開催告知について、私たちのビザについて…特にすべてのテキストをスペイン語に直す作業について…。本当に感謝しかありません。
私ができることは、おっきいスーツケース半分に山ほど日本のお菓子を詰めていくことぐらいでした。
受講者は、受講中きっと頭をフル回転させていたことでしょう。私たちが日本から持って行ったお菓子をたくさん召し上がっていました(笑)
そして、本当に集中して講義を聞いて、動いて、いっぱい質問をされていました。質問が多いという事は、それだけ真剣に考え、取り組んでいる証拠です。
もともと、日本のヨーガ療法も、おおもとのインドのヨーガ・セラピーを日本的にアレンジしていたものですし、広まるという事は、その土地の風土に合ったやり方になるという事だと思います。
ですので、キューバでも、ヨーガ療法エッセンスを凝縮した独自の進化をしていく事を楽しみにしています。
最後に試験に合格した皆さんに、修了書を授与し、そのあと、お礼にサルサを習いました(笑)