夜に考えごとが止まらない・眠れない方へ|大宮のヨーガ療法士が教える対処法
「布団に入った瞬間、頭が動き出すんです」——クラスのあと、ある生徒さんがそう話してくださいました。今日の会議での一言、明日の段取り、家族のこと。気づけば1時間。大きな悩みがあるわけではないのに、夜になると考えごとが止まらず、眠りが浅くなって朝から疲れている。
この記事では、そんな「なんとなく夜が長い」方に向けて、大宮のヨガスタジオ「ぷるなよが」のヨーガ療法士・公認心理師が、心理学とヨガの両方の視点から対処のヒントをお伝えします。
なぜ夜に限って考えごとが止まらないのか
まず知っておいていただきたいのは、これは意志の弱さではないということです。
日中の私たちは、仕事・会話・スマホ・家事と、絶え間ない刺激の中にいます。頭の中のおしゃべりは実は昼間も続いているのですが、外からの情報が多すぎて聞こえていないだけなのです。
夜、部屋を暗くして布団に入ると、目や耳から入る情報が一気に減ります。すると、それまでかき消されていた心の声が、急に大きく聞こえ始めます。夜に考えごとが止まらないのは、頭がおかしくなったからではなく、静かになった部屋で心の音量が相対的に上がっただけなのです。
「考えないようにする」は逆効果——心理学の視点から
心理学には有名な実験があります。「シロクマのことを考えないでください」と言われると、かえってシロクマが頭から離れなくなる、というものです。「考えないようにしよう」という努力は、皮肉なことに、その考えを見張り続けることになってしまうのです。
ですから、夜のぐるぐる思考への対処は「止める」ことではありません。注意の置き場所を、思考から体へ移すこと。これが、公認心理師としても、ヨーガ療法士としてもおすすめしたい方向です。
具体的には、布団の中で吐く息だけをゆっくり長くしてみてください。「ひとーつ」「ふたーつ」と吐く息を数えるのもよい方法です。途中で考えごとに戻ってしまってもかまいません。気づいたら、また息に戻る。その「戻る」こと自体が、心の練習になります。
「今日もよくやった」と一日をOKして眠る
もうひとつ、ぷるなよがのクラスでいつもお伝えしているのが、「今日一日を応諾(おうだく)する」ことです。応諾とは、「はい」と受け入れる、OKするという意味です。
夜のぐるぐる思考の多くは、「今日がまだ終わっていない」という感覚から生まれます。あの一言は失敗だったかもしれない、明日はどうしよう——今日という一日が、未完了のまま頭の中で続いているのです。
だからこそ、自分で区切りをつけてあげましょう。失敗も、後悔も、心配ごともあった。とはいえ、今日もこうして布団に入って眠ろうとしている。「今日もよくやったね」と、点数をつけずに一日をまるごとOKする。反省は明日の自分に任せて、今夜の自分は受け入れて眠る。これは私の思いつきではなく、インド最古の智慧に連なる伝統的な瞑想のあり方のひとつでもあります。
ヨーガ療法の視点——昼間の練習が夜の眠りを支える
ヨガの伝統には「プラティヤーハーラ(制感)」という言葉があります。外に向かっていた感覚が内側へと引き戻される状態のことで、実は、夜に布団へ入った状態はこれととてもよく似ています。
準備のないままこの静けさに置かれると、心は空いたスペースを、過去と未来の考えごとで埋めようとします。だからこそ、昼間や仕事終わりのヨガが効くのです。ポーズを取り、呼吸に意識を向ける時間は、「注意を今ここに戻す」練習を明るいうちに積んでおくこと。その練習を重ねた心は、夜の静けさの中でも迷子になりにくくなっていきます。
こんな方におすすめです
- 布団に入ると考えごとが始まり、寝つきに時間がかかる方
- 大きな悩みはないのに、なんとなく眠りが浅い40〜60代の方
- 薬に頼る前に、体を動かすことから睡眠を整えたい方
- 更年期にさしかかり、心と体のバランスを見直したい方
ヨーガ療法は、体力に自信のない方や運動が苦手な方でも無理なく取り組める、心と体の両面にはたらきかけるヨガです。
ぷるなよがでは、呼吸法やリラクセーションを取り入れた少人数制クラスをご用意しています。
大宮駅西口から徒歩5分。オンラインでもご参加いただけます。



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